ナイロン66を材質とした結束バンドの特徴

ナイロン66を材質とした結束バンドは、耐性という点においてやや難があるのが特徴です。

ナイロン66は、ナイロン6と比較すると機械的強度や耐熱性に優れているので意外に感じる人も多いかもしれませんが、結束バンドとして使用する場合はこのような利点が発揮されることはほとんどありません。何故なら、耐薬品性という点で問題を抱えているからです。特に、塩化水素・塩化アンモニウム・塩化亜鉛・フェノールといった薬品に対して、この様な傾向が顕著にみられることになります。

このためにナイロン66を材質とした結束バンドは、耐候性予測寿命という項目では1~2年という低い数値を記録しています。これは、材質ごとの比較においてポリプロピレン(1年)に次ぐ低い数値で、耐候性ナイロン12(12~15年)・テフゼル(15年以上)・ステンレススチール(30年以上)と比較するとかなり見劣りすることになります。この様な弱点を抱えているために、ナイロン66を材質とした結束バンドは太陽光発電パネル設置施工の際に選択するのは適当ではありません。

なぜなら、太陽光発電パネルの多くは亜鉛メッキされた架台に設置されるからです。この亜鉛メッキは、寒冷地で使用される融雪剤や沿岸地域での塩水などに含まれる塩基と反応して塩化亜鉛が発生する可能性があるので、この物質に対しての耐久性能に問題を抱えているナイロン66を用いるのは賢明な判断とはとても言えません。

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